代表 廣中より

現地への支援内容について

この度、インドの人々の生活サポートのために企画した「いつの日かハンカチとして」、「インド生産者の支援のために」では、たくさんのご注文をいただいております。 心より感謝申し上げます。

3月22日に発令されたインド全土のロックダウンから、約2ヶ月が過ぎましたが、いまだに状況は大きく変わっておらず、感染者が増え続けているようです。
6月1日時点でのインドの状況ですが、首都デリーは6月末まで引き続きロックダウンが延長されることになりましたが、ニマイニタイの工房は、州境に暮らす縫製職人たちは州間の移動ができませんでしたが、アトリエに住み込みという形を検討し、2ヶ月ぶりに生産活動を再開できる見込みです。

5月末の情報によると、ブッダガヤが属するビハール 州では2587人が感染し、死者数は13人とのこと。感染者は比較的少ないようですが、首都で働いていた出稼ぎ労働者が大量に失職し社会問題になっており、今後出稼ぎから戻った感染者からの広がりが心配されています。 ブッダガヤのホテルの多くは、こういった出稼ぎ労働者のための、2週間の待機場所となっているようです。
ブッダガヤのアトリエは、観光地の中心地にあり、待機する人々との接触が避けられないことから、当面の間再開しない予定です。

そのような厳しい状態の中ではありますが、ニマイニタイでは、少しでも現地の仲間に希望を持ってもらえるよう下記の仲間たちからサポートをしていきたいと考えています。

1.  学費・生活サポート 

サントス・クマール(Santosh kumar)

代表廣中がはじめてブッダガヤを訪れた2007年から親交があります。子どものころから孤児院(現在のAOZORA SCOOL)で育ちました。コロナの影響により深刻な状況に陥っており、当面の間の学費・生活支援をします。

名前 / Santosh Kumar
年齢 / 18歳
所属コース / コーチングクラス(日本でいう塾や職業訓練所のようなもの)

状況 / 政府の仕事に就くため、一人暮らしをしながら、コーチングに通う。2名の学生に家庭教師として教えて生活費をわずかに稼いでいた。コロナの影響により、収入はじめ、最低限の食糧を買うお金もそこを尽きてしまい、知り合いの食料品店から後払いで食料を得ている状況。

一番右がサントス

2. ブッダガヤの生産者約20名の生活サポート

ブッダガヤの生産者の女性たちの多くは、スマートフォンを持っておらず、日本でいうガラケーのような携帯電話で定期的にやりとりを続けています。
多くは、家が持ち家の場合は、政府から配給されるわずかな食料品で凌いでいるようです。

政府機関に勤める友人の情報によると、インドでは

・3000万人の貧困層に1000ルピー支給
・8700万人の農民に2000ルピー支給
・3ヶ月間、Jan Dhan口座を持つ2億人の女性に毎月500ルピー支給
・3か月間、8億人に食糧や料理用ガスを無料で提供

などの支援が実施されているようです。

3. 西ベンガルのカディ職人の生活をサポート

ニマイニタイの服地を作ってくれている西ベンガル・ムルシダバード村のカディ布の手職人の多くが出来高制によって生活費を稼いでいること、また奥地ということもあり政府の支援が届いていない様子で、やりとりをしている中でも特に深刻な状況であると感じています。

ライフラインが整うまでにも時間がかかる故に、彼らが元の生活に戻れるまで、継続した注文を行い、収入源を確保してもらえるよう取り組んでいきます。

その他、やりとりがまだできていない職人さんたちも多く、状況の把握次第で、取り組んでいきたいと思います。

合同会社nimai-nitai
代表 廣中桃子